離婚のすすめ方と弁護士の利用について

離婚のすすめ方と弁護士の利用について

相手の不貞や暴力はわかりやすいですが、その他お金の問題や子供の教育方針、相手の実家との折り合いなど、理由は様々でも、離婚を考えるに至る方は、昨今少なくありません。

離婚紛争で弁護士を依頼するメリット・デメリット

ただ、「離婚」という言葉が、頭の片隅をよぎったとしても、具体的にその先に進むことは多くの方にとってたやすいことではありません。

相手の反応や周囲の反応も気にかかるでしょうし、世間体も気になります。また未成年の子供がいる方は、親権や今後の養育も重要です。その他、女性側に少なくない例となりますが、離婚後の経済面を心配される方もおられます。

離婚を弁護士へ依頼する事への勘違いとメリット

離婚事案における「弁護士」というと、「調停、あるいは裁判になったときに依頼すれば良い」とか、「お金をたくさん取れるケースでないと、メリットが少ない」などと、お考えになる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、それは一面的な考え方です。相手に離婚を切り出すときには、その後の進み方を予測すべきであり、場合によっては、弁護士に有利に戦ってもらうための証拠を押さえておく必要もあります。

そう考えれば、調停に至る前、さらには離婚の話合いを切り出す前であったとしても、一刻でも早く弁護士に相談することは、十分メリットがあるのです。

離婚に際して弁護士はこんなこともしてくれる

弁護士は離婚も含めた法的処理のプロです。早い段階で作戦を立てることを依頼者と協力して綿密に準備をすれば、よりよい結論が期待できることが多いです。

また、「初めて離婚の意思を相手に伝える」のは心情的にも辛いこと。相手の反発等も予測されるため、多くの方にとってハードルが高いのではないでしょうか。このような相手に対する離婚の意思表示も、事案によって、最初から弁護士に代理してもらうことが可能です。

「離婚」案件を弁護士に依頼することで回避できるトラブル

人と争う、ということは大概の人に取って、大きな心理的負担でありストレスになります。相手が親族や、よからぬ関係者を味方に付けてきたりするかもしれません。ケースによっては、暴力や暴言に及ぶこともないとはいえないでしょう。

このような、直接交渉から生じる様々な不利益を、弁護士を交渉代理人として依頼することにより、回避できることが少なくないのです。

DVがある場合や相手の強い抵抗が予想される事案では、『相手側に家を出てもらう』ようアドバイスすることもあります。

このような場合…
• 住むところの事前手配
• 子供のこと
• 貴重品について
• 生活必需品の持ち出し についてなど。
きめ細かい準備が必要になります。
これらの事案にも弁護士は精通しており、有益な助言が可能です。

相手から離婚を切り出されたとき・・・

逆に突然相手から離婚を切り出された場合はどうでしょう?

同居している状態で切り出される場合もあれば、相手が突然家を出て、その後LINEやメールで離婚を切り出されるケースもあります。

これもケースにより状況は異なるものですが、それまでの経緯から、ある程度離婚を切り出されることを予測されている場合もあれば、逆に「全く寝耳に水である」「離婚など思いもしなかったし、納得もできない」という場合もあるでしょう。

離婚は感情のもつれもあり一筋縄ではいかない

離婚をある程度予測していた場合は、当事者同士でもなんとか話合いを進められることもあるでしょう。しかし、後者の場合は、動揺もするでしょうし、怒りや悲しみなど感情的にも冷静な対応は難しいと思われます。

離婚に関する誤った情報に注意

インターネット上の情報の中には、不正確なものも紛れ込んでおり注意が必要です。

さらには、予期せぬ離婚を切り出されたとき、それに応じなければならないのか。応じなければ今後どのように進んで行くのか。子供の親権や養育費、財産分与、慰謝料など、相手が何か主張してきても、それが法的に正しいか否かを判断できる方は極めて少ないでしょう。

離婚に関する考え方が一致しない場合

離婚に関する考え方が一致しない場合、話合いは決裂し、調停、裁判と進んで行くケースがありますが、裁判になったときに、裁判所は簡単に離婚を認めるわけではありません。民法の定める離婚理由が認められ、夫婦関係が破綻している場合に、はじめて裁判所は離婚を認めます。

つまり、相手が離婚を言ってきただけで、自分の気持ちに反して安易にこれに応じることは得策ではなく、専門知識のある弁護士等に、今後の見通しを相談して、正しい知識で武装しないと、思わぬ不利益をこうむることがあります。

相手側に弁護士がついた場合、素人が交渉にあたるのは極めて不利

相手から切り出される1つのパターンとして、相手がいきなり家出をして、その後間もなく、相手が依頼した弁護士から「自分が受任したので、今後は自分を窓口として交渉するように」という文書が来ることがあります。

このような場合、本人は身を隠してしまうことが多く、また素人が、専門知識を有する弁護士と直接交渉すると、交渉を不利に進められたりしてしまう可能性もあります。

つまり、相手から離婚を切り出されるパターンにおいても、早めに弁護士に相談することは有益ですし、相手に弁護士が付いた場合はむしろ「必要」と言っても過言ではありません。

離婚に際しては弁護士を早期に活用しよう

このように、離婚を自分から切り出す場合でも、相手から切り出される場合でも、早期に弁護士を依頼することには、少なからぬメリットがあります。

法的専門知識を有する弁護士を早期に味方に付けることにより、今後調停や裁判になったときでも少しでも有利な結論を獲得するための準備が可能になります。

また、相手と日程調整をして直接面談、交渉することは、精神的負担が大きいだけでなく、その前後も含めて浪費する時間も大きくなることが予想されます。そのような面倒な部分を弁護士に任せることにより、仕事その他生活上の大切な時間を自分のために使えるようになります。

離婚を考えたとき、離婚を言われたとき、それにより離婚交渉に伴う悩みが生じたとき、など、「調停になってから、裁判になってから」ではなく、少しでも早く弁護士事務所の門をくぐることのメリットは少なくないのです。

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